ホーム > ライブラリー > Teradata サクセスストーリー > Freescale Semiconductor 「効率化へのビジョン」

Freescale Semiconductor 「効率化へのビジョン」

データを統合し、分析のワンストップショップを目指す

by Vladislav Boz

Freescale Semiconductor 
エンタープライズ・ビジネス・インテリジェンス部
ITマネジャー
Bobby Ghoshal 氏」

Freescale Semiconductor は、世界をリードする組み込み半導体製品の設計・製造企業です。同社の製品は、自動車から携帯電話、ネットワーク機器、家電製品、ポータブル・メディア・プレイヤーまで、あらゆる分野に使われています。半導体業界は非常に競争が激しく、市況の動向に大きく左右されるため、この業界で競合他社に先行するには技術革新と迅速な適応力が不可欠です。

Freescale のエンタープライズ・ビジネス・インテリジェンス部門で IT を担当する Bobby Ghoshalマネジャーは、「この数年間、当社は設計、製造、業務の効率を改善するため懸命な努力を重ねてきました。現在は、IT を利用してビジネス変革を行っています」と語っています。

業界をとりまく厳しい環境のなかで他社との差別化を図るには、十分な機動力を備えることが重要になってきます。Motorola社からの分離独立 (2004年) は、この厳しい状況に拍車をかけるものでした。「Motorola からの分離独立を発表したときは、まだ大企業の一部門に過ぎませんでした。独立に向けて、従来の業務だけでなく人事、法務、財務などの新しい業務もサポートするシステムを複製したり、新たに開発しなければなりませんでした」(Ghoshal氏)

この分離独立は、IT部門の業務に大きな影響を与えました。Ghoshal氏は、「当社は、世界各地の 8ヶ所に生産施設、30ヶ所以上にテスト/サポート拠点がありますが、それぞれで保持している大量のデータを、短期間で、会社として新たに必要になるバックオフィス系の業務でも共有できるようにしなければなりませんでした」と語っています。

これを実現するため、Freescale はエンタープライズ・データウェアハウス(EDW)を構築し、システム・パフォーマンスや業務効率の改善のほか、事業拡大の支援にも使うことにしました。「情報をすべてまとめて保存する場所が必要でした。これは事実を一元的に捉え、すべての製造データを 1ヵ所から取り出せるようにし、さらにはこれらのデータを業務データと組み合わせて全社規模のデータにもとづく高度な分析を行うためです。これが、まさに当社のエンタープライズ・ビジネス・インテリジェンスと Diamondプロジェクトのビジョンです」と Ghoshal氏は説明しています。

Diamondプロジェクトは、生産活動の中核となるものです。このプロジェクトが目指すのは、エンタープライズ・データモデルを利用して、各拠点に個別に保存されているデータをまとめ、1ヵ所に統合し、ビジネスモデルと結び付けた分析が行えるようにすることです。

この目標を達成するには、経営幹部の支援が鍵となります。Freescale の CIO(最高情報責任者)Sam Coursen氏は、EDW の立ち上げも含め、BIプログラムの最大の支援者です。Coursen氏が BI を支援する理由について Ghoshal氏は、「当社の CIOは、競争優位の確保という非常に大きな価値を IT がもたらすであろうと考えているのです」と説明しています。

Freescale は以前からデータウェアハウスを導入していましたが、会社のニーズを満たしていませんでした。データウェアハウスにはビジネス情報の一部しか保存されておらず、製造データはデータ量が膨大なためにまったく取り込まれていなかったのです。Freescale は、従来のテクノロジーを使い続けるのでは技術的に限界があると考え、Teradataソリューションを採用することにしました。「Teradata の製品は、大容量のデータを取り扱えることで広く知られています。当社が Teradata を採用するうえで大きな決め手となったのは、その実績と、ハードウェア、ソフトウェアを含むソリューションの組み合わせの豊富さです」(Ghoshal氏)

EDW を現場に短期間で導入できたのは、Teradata製品のスピードとパワー、そして Teradata のコンサルタントで構成されたサポートチームのおかげです
‐ Freescale Semiconductor エンタープライズ・ビジネス・インテリジェンス部
ITマネジャー Bobby Ghoshal氏

Ghoshal氏は、「EDW に対して描いている当社の最終的なビジョンは、業務データであれ製造データであれ、全社規模のデータにもとづいた分析を行うことです」と述べています。データを統合することにより、次のようなことが可能になります:

  • 歩留り分析
  • サイクルタイム分析
  • 生産性分析
  • 返品分析
  • 生産現場のコスト分析
  • プロフィットセンターやコストセンターなどでの業務分析や財務分析

「レポートや分析のニーズには際限がありませんが、すべてのニーズに応えるワンストップショップを実現することが目標です」と Ghoshal氏は付け加えています。同社は分析/レポート機能を備えた業務システムを SAP で構築しています。データを SAP からデータウェアハウスに取り込んで製造データと組み合わせることができれば、非常に大きな成果を得ることができるでしょう。

さらに、Freescale はアクティブ・データウェアハウジングの実現も目指しています。「必要な機能はいろいろありますが、当社にとって特に重要なのが Lot Master と呼ぶシステムです。これはあらゆるロット・データを 1ヵ所に集めるものですが、それにはデータをリアルタイムで EDW に取り込まなければなりません。これが、当社のアクティブ・データウェアハウジングのコンセプトを実現する第一歩だと思います」(Ghoshal氏)

Freescale の高い目標を達成するうえで、Teradata の存在は大きいと Ghoshal氏は述べています。「EDW を現場に短期間で導入できたのは、Teradata製品のスピードとパワー、そして Teradata のコンサルタントで構成されたサポートチームのおかげです。この新しいシステムの速さについてのエンドユーザーからの反響はたいへん大きなものです。エンドユーザーだけでなく我々も、たとえばデータをロードするときに、以前よりもはるかに速いことを実感しています。総合的に見ても、Teradata が当社の最終目標達成に役立っていることは間違いありません」(Ghoshal氏)

Vladislav Boz は、Teradata Magazine の編集者です。

Copyright (C) Teradata Magazine - Vol.15 2008