ホーム > 導入事例 > 海外事例一覧 > British Airways 「TeradataがBritish AirwaysのCRM合理化で活躍」(1)

British Airways「Teradata が British Airways の CRM合理化で活躍」

ビジネスデータの再編と、カスタマーリレーションシップの強化が増益のカギ

Rupert Blackley氏
21世紀に入り、航空業界は過剰設備、営業利益の減少(あるいは赤字)、地理的・政治的影響、厳しい競争などの理由で企業経営がむずかしくなっています。

1919年設立の老舗航空会社であるBritish Airwaysもここ数年、特に厳しい局面に立たされました。2001年9月11日の同時多発テロとそれに続く旅行客の激減を踏まえ、同社は2002年に"フューチャーサイズ&シェイプ"と銘打った全社的改革プロジェクトに乗り出しました。これは、会社を合理化し黒字体質に復帰させることを狙ったものでした。

このプロジェクトで、British Airwaysは2004年3月までに10%の営業利益率達成を目標として、人員削減と路線縮小により低料金の航空会社に対する競争力強化を図っています。また、保有航空機の数と種類を削減し、オンライン予約を分かりやすくしました。

1990年代初頭以来のTeradataユーザーであるBritish Airwaysは、改革の実施にあたり、同社首脳部はデータウェアハウスとCRMシステムの全面的見直しもコスト節減と効率改善に寄与できると判断しました。そこで、Teradata Warehouseを使い各事業部門の情報を全社的に統合した「統合商用ウエアハウス(ICW)」を構築するプロジェクトを打ち出しました。その狙いは、ITインフラストラクチャの合理化と意思決定支援体制の改善による意思決定プロセスの簡素化でした。

2002年8月、同社はオンライン利用客およびフリークエント・フライヤー・プログラム会員との関係づくりの強化に向けたTeradata CRM Version 4.0の活用を開始しました。それ以来、これらの顧客とのコミュニケーションをほぼ全面的にEメールに切換えた結果、DMの送料と処理費用が節減されました。また、特定の顧客や見込客に狙いを定めたマーケティングキャンペーンをより多く、より迅速に、より少ない資源投入で、そしてより正確に実施できるようになりました。Teradataソリューションの利用で、British Airwaysは見込客向けプロモーション・メールを予約済みの顧客に送るといった間違いが起こらなくなりました。

米国Teradata Magazineのインタビューで、British Airways社歴16年のベテラン、Rupert Blackley氏はTeradata CRM、ICW、同社の黒字体質への復帰について次のように語っています。

Interview

顧客データ管理の難しい面は何ですか?

あらゆる方面から顧客データが集まってくることです。航空便予約やロイヤルティプログラムに関連したデータがあります。当社のウェブサイトや提携会社、また業務系システムから入ってくる顧客データもあります-顧客がいつチェックインしたか、どこでチェックインしたか、当社のラウンジを利用したか、当社の他の施設を利用したか、手荷物を何個預けたか、便の中止や延期があったかといったデータです。別の点は、顧客のメンテナンスです。例えば、顧客からサービスについて苦情があったとき、その顧客がフリークエントフライヤーか一見客かによってどう対応するかを決めなくてはなりません。

Teradata CRMソリューションの導入を検討するきっかけになったのはフューチャーサイズ&シェープ・プロジェクトのどの目標ですか?

当社には"カスタマー・イネーブルド・ブリティッシュ・エアウェイズ"(顧客にやさしいBritish Airways)という全体プログラムがあります。その狙いは、British Airwaysの利用手続を簡単にして顧客が自分で手続できるようにすることにあります。戦略的見地から、顧客とのコミュニケーションはオフラインからオンラインに切換えました。2年前Eメールによる明細書および顧客取引データの送付をしようとしましたが、プロセスがとても古臭くて遅く、手作業に頼っていました。できる限り、顧客との対話にはEメールを使いたいという思いがありました。今は、通常の郵便ではなく、Eメールで情報を発信することができるようになりました。

それがすべてTeradata CRMによって処理されているわけですか?

そうです。これはこの1年間で大きな成果を挙げた分野のひとつです。顧客に対する売込みだけではなく、顧客のメンテナンスも始めました。Teradata CRMとTeradataにより顧客メンテナンス用Eメールを発信できるようになったからです。これは、以前なら難しかったことですが、今では簡単になりました。現在課題となっているのは、メールリストの管理ではなく、どの顧客に的を絞るか、その顧客に対するアウトバウンド・コミュニケーションをどうやって行くかということです。

他のソリューションと比べてTeradata CRMの魅力的な点は何ですか?

基本的にエンドツーエンドの製品であることです。キャンペーン・コミュニケーション、対象者の選定、そしてEメールの発信が一ヵ所でできます。対象者の選定は、これを使えば簡単です。SASやSQLの知識がなくても、高度の選定基準を設定することができるのです。

マーケティング担当者はIT専門家の助けがなくてもこれを使えるということですか?

その通りです。分析担当者やIT担当者は今もいますが、彼らは高度の熟練アナリストやSASに熟達したモデラーです。単純なコミュニケーションは、分析の専門家ではない外部業者に委託しました。その結果、キャンペーンオペレーション・チームはより複雑なコミュニケーションの実施や新しい理論のテストに集中することができるようになりました。このチームには新人が加わってきますが、2週間以内にコミュニケーションの制作・発信を手掛けるようになっています。以前ならば、このプロセスは高度のプログラミング言語を使う非常に複雑なものでしたので、習熟までに相当の時間がかかったことでしょう。

以前のCRMシステムの問題点は何だったのでしょうか?

Oracleベースの顧客データウェアハウス(CDW)を導入しましたが、分析チームがその情報をキャンペーンやレポートに活用できるようになるまで2年かかったのです。このCDWはいろいろな問題を抱えていました。非常に複雑で使いにくい、クエリーが遅くて複雑で、しかも高度のプログラミングを要した、などの問題がありました。また、データ品質の面でもさまざまな疑問を感じていました。このCDWはスケーラビリティを備えているのか、必要なアクセスの対象となる全ての情報を収容できるのかといった疑問です。

2001年9月以後、British Airwaysは思い切ったコスト削減を実施する必要に迫られました。削減対象の1つとして取上げたのは北米におけるキャンペーン実施コストでした。これは、外部業者のEメール・エンジンを通じて発信されるEメール毎に料金を払っていたからです。 Eメール・キャンペーン実施料金は、Eメール1件あたり33セントでしたが、対象者の数を考えると相当な金額に上りました。ICWとTeradata CRMを導入したおかげで、その業者のところへ行って'当社のこのデータベースをフロントエンドとして使い、すべての対象者選択とEメール作成・発信をやってもらいたい。今後はIT費用を請求してもらっては困る'と言うことができました。その結果、多大のコスト節減を実現しました。

顧客に対する売込みだけにとどまらず、顧客のメンテナンスも始めました

新しいCRMソリューションの検討の際、ベンチマークの基準としたのは?

SAS製品です。コンサルタントに約10製品を検討させたところ、2製品を最終候補として挙げてきました。その製品のオンサイト・デモを見に行きました。

ベンチマークの目的は何だったのでしょうか?

その製品がわれわれの必要とする能力を備えているかどうかを確かめることでした。ベンチマークの結果、SAS製品はわれわれが望んでいることを完全にはできないことがはっきり分かったのです。

Teradata CRMとICWとの係わり合いは?

ICWは、3大情報群の統合という意味で我が社にとって大きな一歩と言えます。現在、ICWは8ノードのTeradata Warehouseで、この中に顧客、マーケティング、セールス、売掛、運航、財務など、会社のさまざまな業務分野のデータが収められています。Teradata CRMも、ビジネス部門がICW内の極めて広範な情報を有効利用するための手段となっています。ビジネスユーザーは、顧客行動を迅速に把握し、それに基づいてプロアクティブな双方向コミュニケーションを推進することができます。その結果、Teradata CRMを通じて、ビジネスユーザーは新たに得られた顧客情報に基づき臨機応変に迅速な行動を起こすことができるわけです。また、顧客情報をICW上の商業データ(便、発券、運航データなど)と組み合わせることで、運航上の各種イベントに対応したキャンペーンを迅速に実施することもできます。

Copyright (C) Teradata Magazine - March 2004

ページの先頭に戻る

© Teradata Japan, Ltd. All rights reserved.