ホーム > ライブラリー > Teradata Insight > 購買行動分析による消費者理解 > 「最終回」購買分析 Q&A
岡本 正昭 (おかもと まさあき)
流通ソリューション事業部
エグゼクティブ・コンサルタント
購買分析連載の最終回は Q&A である。よく質問を受ける点とそれに対する筆者の答えを示す。いわゆる FAQ(フリークエントリー・アスクド・クエスチョン)とその答えである。
今回示す答えはあくまでも一般論なので、実際の特定企業において同様の質問を受けた時の回答とは微妙に違ってくる。
回答(Q1 に対する A1 など)は具体的に書いてあるので図1 を見ていただくこととし、ここでは質問の意味(なぜこの様な質問が出てくるのかといった背景)を中心に解説する。
(質問の意味)同じ対象/目的で購買分析を毎日やってもほとんど結果が変わらないはずなので、同じ対象/目的では「時々やる」で良いのではないか。事前に考えたり、事後にも結果評価をするのにかなり手間と時間がかかりそうなので、分析回数は減らしたい。
(質問の意味)手間と時間を考えると、やはりすべての店舗の購買分析をやるのは大変だという印象からこの質問になる。購買分析作業や現場フォローをする組織体制を持たない小売業が多いので、この様な質問になるのは当然である。
(質問の意味)小売業の場合、いまだに (質問の意味)購買分析の話を聞いていただいた後でも、カードがないと出来ないのかという質問が出ることがある。ある意味では、顧客全員にカードを持ってもらえない中で、いかに「顧客の」購買動向を分析できるか・・という課題解決のために考え出されたのが購買分析であるともいえる。ということで、答えは図1 の A3 のようになる。
(質問の意味)小売業の場合、いまだに POS生データが本部のコンピュータに届いていない企業もある。よく言うところの日別/店別/JANコード別の売上データしか届いていないケースである。また、たとえ届いていても、ごく短期間しか POS生データが本部コンピュータに保管されていないケースも多い。それで多くの企業では、「どうも購買分析、特に主題となった詳細な購買分析は POS生データを使っているようだが、わが社にはそのデータがなさそうなので・・」となってしまう。しかし、その企業にとってこれは現状であって、今後 POS生データを本部で管理したいと考えているシステム担当者にとっては、購買分析という強力な利用目的が出現したことになる。このように同じような質問でもその背景には、否定的/悲観的な観点のものと、前向き/楽観的な広い視野のものとがある。 特に経営者やシステム責任者は現状から一歩出て、将来的/企業全体的な判断を必要としている。その観点に立てば、POS生データは今後の企業インフラとして不可欠なものであると気づかれると思う。
1年にわたる連載の最後にあたって、小売業の方々に筆者が発信する「ビジネスを象徴することわざ」を示す。
Retail is Detail.
これは、米国での語呂合わせである。小売業というビジネスは、日々の細かい努力の積み上げで結果が出てくる・・といった意味である。
Retail is Simple, but not Easy.
小売業は 700円で仕入れて、1000円で売る。結果 300円儲ける。
このように単純で、誰がやっても失敗しそうにない。でも、大勢のお客様を相手にし、多くの商品を品揃えし、多くの店舗で、多くの社員で商売すると、意外にも成功するのは容易ではない・・という意味である。
これら 2つの小売業向けのことわざは一方で、データウェアハウスを有効に活用した、きめ細かい情報活用が日々の小売ビジネスに必要とされている背景を示している。
同じ図2 の下半分を見て欲しい。
The devil is in the details.
God is in the details.
この 2つは小売業限定でなく、一般的に良く使われることわざである。
それをビジネスの教訓としてとらえてみると次のようになる。
「悪魔(ビジネスの足を引っ張る失敗要因)は大まかな表面に出ているのではなく、ビジネスの細部を掘り下げてみてやっと発見できる。
でも、心配しないで良い。その細かな部分のちょっと周辺を探してみれば、神(ビジネスの成功要因)もそこにひそんでいる」。
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