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購買行動分析による消費者理解

岡本 正昭 (おかもと まさあき)
流通ソリューション事業部
エグゼクティブ・コンサルタント

「第6回」詳細購買分析の種類

今回は詳細購買分析の種類分けを説明する。詳細購買分析は9種類(パターン)に分かれる。なお、各分析の具体的な事例や解説は次回以降で示す。

図1「詳細購買分析の種類」を見てほしい。

図1. 詳細購買分析の種類
まず分析に使うデータ条件に 3パターンある。
  • A. バスケット分析(顧客ID 無関係)
  • B. バスケット分析(顧客ID 必要)
  • C. 顧客単位期間購買分析(顧客ID 必要)
次に購買分析の利用目的に 3パターンある。
  • 1. クロスセリング分析
  • 2. プロモーション商品分析
  • 3. 購買ライフスタイル・カテゴリー分析
結果的には3パターン X 3パターン = 9パターンあることになる。図1 に楕円でかこまれている「 1A 」から「 3C 」がそれである。

データの条件

A. バスケット分析(顧客ID 無関係)
POSデータに顧客ID が入っていようが、いまいが、関係なく顧客ID を無視して、バスケットを分析する。 何よりもこのデータの使い方の魅力は全売上取引を分析できることである。

B. バスケット分析(顧客ID 必要)
POSデータのうち顧客ID の付いたもののみを使ってバスケット分析をする。 例えば上位顧客と下位顧客の買い方の違いなどが分析できる。

C. 顧客単位期間購買分析(顧客ID 必要)
1ヶ月や3ヶ月といったある期間のPOSデータを顧客ID 単位にくくったものを使う。 百貨店、GMS、ライフサイクルの長い商品の専門店等では特に有効。

大事なことは、ある小売企業が実際に分析するときにはこれらA,B,Cのうち一つのみを選んで分析するのではなく、その時々の分析目的に応じ、使い分けるという点である。 たとえば、カードに関係なく全顧客の傾向分析にはAを、カード顧客の分析でバスケット傾向を分析するにはBを、カード顧客の長期傾向分析にはCを、といったようにすべてが有効に使えるわけである。

利用目的

1. クロスセリング分析
関連購買分析のことで、プラス側(A商品 を買う顧客は B商品も買う)と、マイナス側(A商品 を買う顧客は C商品を買わない)両面を分析する。

2. プロモーション商品分析
チラシなどに掲載して販売促進(プロモーション)した商品が本当に効果を出しているかを分析。 プロモーション商品との関連購買分析、カニバライゼーション(共食いされる商品)分析や、 商品実績でないバスケット実績での分析、チェリーピッキング(プロモーション商品のみを狙い撃ちされる)分析などを含む。 店頭に用意されているメニュー・カード(レシピ・カード)の効果分析も一つの応用問題として含まれている。

3. 購買ライフスタイル・カテゴリー分析
購買ライフスタイルに関してPOSデータを使って分析する。時には、ライフスタイル自体をPOSデータ分析の結果から見つけだす。 分析手法により、バスケットのライフスタイルという概念と、 顧客のライフスタイルという概念の 2種類あるが後者は長期間の購買データを顧客ID 単位で名寄せする必要がある。 また技術的にもデータ・マイニングといった専門的なソフトを使った分析も行うことがある。

当然、1社で利用の目的に応じこれらの1、2、3を使い分けることになる。 ただし、クロスセリングの手法は2や3でも利用されることがある。

次回からはこの合計 9パターンの分析について、例を示しながら、解説する。ただし、同様な繰り返しになるパターンは一部省略する。

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