ホーム > ライブラリー > Teradata コラム > Ask the Expert 「Teradataのリアルタイム・エンタープライズ・リファレンス・アーキテクチャ」(2)

エンタープライズ・メッセージ・バスは、各種のコンピューティング・サービスがお互いにやり取りできるようにするミドルウェア製品の集合体です。データ・レベル、メッセージ・レベル、アプリケーション・レベルまたはビジネスプロセス・レベルで統合することができ、ビジネスの自動化も行うことができます。XML はアプリケーション間のデータ交換フォーマットとして使用され、アプリケーションを統合する際に重要な役割を果たします。EAIコンポーネントは、アプリケーション・サービス、アプリケーション・ブローカー・サービス、データ取得サービスおよびユーザー・インターフェース環境と関連しています。
サービス・ブローカーは、クライアントからのサービス・リクエストをアプリケーション・サービス・プロバイダーに提供する専用のソフトウェア・コンポーネントです。サービス・ブローカーの例として、Webサービス、.NET および CORBA があります。
エンタープライズ・メッセージ・バスとサービス・ブローカーのコンポーネントが一緒になって、SOA のインフラストラクチャを構成します。SOAモデルとポータルを組み合わせると、共通インターフェースやインフラストラクチャを利用して、トランザクション・サービスと分析および意思決定サービスの両方を現場に展開することができます。今日、すべてのサービスを現場に展開する最善の方法は、単一の共通インフラストラクチャやインターフェースを利用することです。

エンタープライズ・ユーザーとは、企業の ITインフラストラクチャにアクセスするすべてのユーザーまたはアプリケーション・コンポーネントのことです。ユーザーは、いろいろな方法で企業にアクセスします。例えば、消費者は POSターミナル、セルフサービス・キオスク、Webブラウジング、顧客サービス担当者またはコールセンターの担当者を通じて企業とコンタクトします。社内ユーザーやサプライヤーは、クライアント/サーバー・ツールや Webベースのツールを利用します。サプライヤーは、通常 EDIベースの専用アプリケーション・モデルを利用しますが、企業間取引(B2B)に関しては徐々に ebXML などの Webベースのモデルに移行しています。今日、現場のユーザーは、エンタープライズ・サービスを簡単に提供できるポータルを備えています。

多くの企業は、従来のアプリケーションや利用モデルを使い続けるでしょう。これらは、SOA で実現する新しいアプリケーションと容易にかつ柔軟に共存させることができます。意思決定においては、従来のツールを用いたアクセスを使うことを意味しています。例えば、データウェアハウスやクライアント/サーバー分析アプリケーションに対してクエリーを実行する場合などです。

ビジネスプロセス・オートメーションは、新たに開発された先進的な機能です。具体的には、ビジネスプロセスの自動化と例外処理の自動化機能から構成されます。これは、例外やイベントの起動、検知、選別および通知を行うサービスが含まれます。
“イベント検知” プロセスは、1日の終わりの口座残高のアラートなど定期的に行う場合もあれば、商品が売れて新しくトランザクション情報が提供されたときに行う場合もあります。さらに、その他のイベント検知プロセスが次のイベントを引き起こすこともあります。例えば、飛行機の到着遅延により、乗客、荷物、予約、代理店などに関するイベントを起動します。
実際に生じたイベントを “ビジネスルール” に従って選別し、アクションを起こす必要のあるイベントを把握する必要があります。例えば、商品販売の場合は、週、日、時間帯それぞれの予測から外れた場合にのみアクションが必要です。イベントの選別は、指定された基準または計算された基準で行います。この基準は、ビジネスの履歴データの綿密な分析に基づいて作成された予測、プラン、高度な行動モデルなどから求められます。
イベントを検知、選別した場合、“イベント通知” サービスを介して伝播しなければなりません。メッセージ・バスおよびサービス・ブローカー・インフラストラクチャは、イベントをどこへでも必要な場所に通知する手段となります。
例えば、飛行機遅延 “イベント” は乗客の分析を開始し、乗継便に乗れない乗客を判断します。そして、別のフライトに空席があるか分析します。自動的に次のアクションをとる必要があるイベントの場合、トランザクション・システムに戻され、乗継便に乗れない乗客のために適切な便を新たに予約します。

分析および意思決定リポジトリに EDW を採用すると、アプリケーションはビジネスのあらゆる局面で必要不可欠なものとなります。そこで、2つ以上の重複した分析および意思決定リポジトリを展開すると、可用性と信頼性を高め、どんな状況下でも 24時間、365日安定稼働することができるようになるでしょう。例えば、遠隔地に 2つ(またはそれ以上)のシステムがあれば災害から守ることができます。
バックアップ・システムを主システムのサブセットとして、ビジネスで使われる重要なデータのみを格納することもできます。この方式を採用すると、データを同期化する方法が決まります。データ取得および統合エレメントを拡張して、両方のリポジトリに大量のデータ・ストリームを同時にロードできます。中規模の直接変更は、レプリケーション・サービス(RS)を介して両システム間で同期化されます。最後に、意思決定サービスは、必要なデータを保持しているリポジトリに適切に送られなければなりません。クエリー・ディレクター(QD)コンポーネントがこのサービスを提供します。
市場は、企業がリアルタイムで経営するように促しています。リアルタイム・エンタープライズの実現は、企業が生き残るために必要です。意思決定リポジトリは、従来のデータウェアハウジングを一歩進めて、戦略的意思決定および戦術的意思決定の両方を実現できる新しいレベルの鮮度および新しい種類のアクセシビリティへ移行する必要があります。企業の ITインフラストラクチャのすべてのコンポーネントは緊密に統合し、企業のために行動するすべての人に正確な情報をタイムリーに提供しなければなりません。そしてサービス指向のコンセプトおよびインフラストラクチャは、トランザクション・サービスと分析および意思決定サービスを結び付け、リアルタイム・エンタープライズ(RTE)を実現します。Teradata のリアルタイム・エンタープライズ・リファレンス・アーキテクチャは、すべてのコンポーネントがどのように連動し、より高度な対応と正確性、さらには効率性を企業が達成できるようにするかを示す “青写真” の役割を確実に果たすのです。
Copyright (C) Teradata Magazine - March 2005