ホーム > ライブラリー > Teradata コラム > あるDBAの一日 「充実の毎日」
by Keith Ferrell
Teradata の DBA に普段の仕事内容について聞いてみると、「平凡な日」など 1日もないことがすぐに分かる。
Teradata Warehouse の威力が社内に知れ渡ると、社員の士気が上がる。ペンシルバニア州の保険会社、Highmark
で DBA を務める Tony Howe氏は熱く語った。
「ビジネス部門から新しい質問やデータへの新しい取り組み方、新しいビューの依頼などがひっきりなしに来ます。どんな依頼が来るかは事前に分からないので毎日が新鮮です。‘よし、そういうことをやりたいのなら、一番良い方法を’
という気持ちになりますね」
Howe氏が毎朝 6時に出社して最初にやることは Eメールのチェックではない。Howe氏の一日はコンプライアンス作業で始まる。Highmark
は機密の医療記録や患者情報を扱っているため、1996年の HIPAA法(健康保険の携行性と責任に関する法律)により、ワークステーションの保有者は離席時に必ずログオフすることを義務付けられている。したがって、出社して自分のワークステーションにログオンしなおすことが
Howe氏の最初の作業になるわけだ。こうして、一日の仕事を始める準備が整う。
ワークステーションが立ち上がると、Howe氏は数分間かけて、コマンドセンター・モードで Teradata Administrator と Teradata Manager を呼び出し、実行中のジョブがないかチェックする。月曜には、週末に開始されたジョブがないかチェックする。通常、持ち越しのジョブはないと、Howe氏はメインフレームのチェックに取り掛かる。
次に Eメールを確認する。自分が不在の間に実行されたジョブやサイクルから自動的に送られてきたメールも含まれる。Highmark
の 2つに分かれた社屋から Howe氏のワークステーションに絶えずEメールが入ってくるのだ。これを素早く仕分けし、緊急依頼や優先順位の高い依頼を処理してから、残りの依頼を対応別にランク付けして整理する。
この作業が終わると、やっと一日の仕事に取り掛かれる。
「本格的なエンタープライズ・データウェアハウス運用への移行が最終段階に入っています。最近、私の仕事の大半は、データ体系に対する必要な変更がウェアハウスの運用要件と、データを活用するビジネスユーザーのニーズの両方を満たせるかどうかを確認するテストが中心です」と、Howe氏は話す。
Highmark の 1,000名近い Teradataユーザーは、Eメールをはじめ、打合せ、マンツーマンの指導、そして
Eメールによる新たな依頼など、一日を通して Howe氏から何かしらの支援を受けている。
「Teradata の柔軟性が分かってくると、ユーザーは新しい情報活用法がないかと考えるようになります。更に、Teradata をどのように使えば各種の情報の特殊なビューを作成できるかと尋ねてくるようになります」と、Howe氏は語る。
ユーザーからの依頼に Howe氏は心を込めて対応している。ユーザー教育について、Howe氏はこう説明する。「主に Teradata に慣れさせることです。
基本的に私がユーザーに教えていることは、自分の希望するクエリーを作成することや自分が必要な情報の検索を恐れてはならないということです。他社システムでの検索は悩みの種ですが、Teradata の場合は夢のように魅力的です。
ビジネスユーザーは積極的に検索依頼を出し、中には教師よりも SQLクエリー作成が優れている人もいるでしょう。こちらがびっくりするような SQLを作成するパワーユーザーもいます。以前ならメインフレームから生成するのに 2週間もかかっていたような複数のリクエストを結合して 1つのテーブルにまとめ、Teradataデータベースにそれを処理させて必要なビューをすぐに出させる SQL を書いているわけです」
Teradata導入の成果と並び、ビジネスユーザーによる Teradata の受け容れも見事だった。Howe氏によると、Teradata とビジネスユーザーの Teradata活用力のおかげで、会社のビジネス部門の効率が 20%向上したという。
Howe氏は時にユーザーに 2時間もかけて教えることがある。教育する中で新しいアプリケーションの紹介、そのアプリケーションとデータウェアハウスとの統合の説明、質問への回答、知見の披露などを織り交ぜて、ユーザーに Teradata環境の諸相を 1つずつ丹念に教えていく。「基本的には、Teradata はどのようなものか、何ができるのかを教えるだけです。その先のことはユーザーに任せています。」と、Howe氏は話す。
Howe氏が非常に優れた教師である理由のひとつは、自身が勤勉な生徒でもあることだ。「私は勉強が好きで、自分の能力を磨くためにできるだけ多くの時間を割きます」と、Howe氏は話す。DBA として、毎年少なくとも 30時間の授業を受けなければならないが、実際にはそれ以上の時間をかけている。自分が勉強すればするほど、データウェアハウスの運用が改善されるだけでなく、Highmark のユーザーのために自分ができる仕事が増え、ユーザーと共有できる知識も増える、と Howe氏は考えているのだ。
「勉強という点では、昨年は特に忙しかった。新しいリリースがある年はいつも猛勉強が必要です。学ぶべきこと、新たにマスターすべきことは常に出てきます」と、説明する。これを裏付けるように、Howe氏は Teradataマスターの資格を 2003年に修得している。
いま自分に任されているデータウェアハウス・ツールとアプリケーションを見ると、Howe氏は昔のことを思い出してしまうと言う。1991年以来
Teradata DBA を務めている Howe氏は、笑いながら回想する。
「古き良き時代のやり方で仕事をしていましたが、そのやり方は非効率で困難なことがありました」 DBA の仕事であるプラットフォーム・パフォーマンスの管理・監視を容易にするため、Teradata は DBAサポートツールの最初のリリース以来、アプリケーションの開発・改良を続けてきた。(ツールの詳細は囲み記事「Teradata のウィザード」を参照)
容易と楽とは違う。Howe氏は、データウェアハウスの運用にかかわる定型的作業の一部から解放されているが、依然として相当量の監視、チューニング、管理および問題解決作業を遂行しなければならない。それが
DBA の仕事であるわけだが、Howe氏は日々やってくる課題を楽しみながら対応している。
本格的なエンタープライズ・データウェアハウスへの移行が最終段階に入っているため、Howe氏は進捗状況、目標の精緻化、新規アプリケーションの統合などを検討する定例会議に出席しなければならない。技術スタッフが現行プロジェクトを徹底的に検討するため、毎週火曜午前 10時に開かれるエンタープライズ・データウェアハウス定例会議で、彼は筆頭 DBA として際立った役割を果たす。
Howe氏は他の会議にも出席する。「2週間ごとにパフォーマンス・チューニング会議があります。今年に入って
5380ノードを 4台増設したので、パフォーマンスの問題は出ていません」と、Howe氏は話す。たしかに、これらの会議の焦点は、今では主に標準レポートに対する新しい取り組み方の検討に向けられている。これに
Index Wizard を使うことを現在考えている、と Howe氏は言う。エンタープライズ・データウェアハウスがまだユーザー層に開放されていない現在、効率的かつ効果的なレポートの早期確立は現行
EDW 利用水準(1.4TB)から予定している 3TB への円滑な移行に大いに役立つと思われる。
更に、災害復旧計画が一貫して継続的に見直されている。また、Highmark の求償処理システムに対する変更の四半期毎のリリース前には会議とチェックリストによる検討が行われる。
ビジネスユーザーは DBA がもたらすメリットを評価するようになってきたとして Howe氏は次のように話す。「(ビジネスユーザーは)DBA が単にウェアハウスのパフォーマンスだけでなく、ビジネス部門内でのウェアハウスの運用に関してより大きな役割を果たしてくれると、今まで以上に期待していることは間違いないでしょう」
そのため、データモデラーやプログラマーとの打合せ、物理構造や索引の設計、パフォーマンスの改善、運用の微調整などにより多くの時間を割いている。
Howe氏は自分の役割の進化およびそれに伴う新たな責任と仕事に感謝している。「有能な DBA は、単なるインプリメンターではありません。Teradataウェアハウスを有効に利用することで、ビジネスユーザーはウェアハウスの適切な運用だけでなくデータのコントロールの面で DBA が果たす役割を理解することができます」と話す。
ビジネス教育(正規のビジネスコースを含む)は、Howe氏のスケジュールの中で大きな比重を占めるようになっているが、Highmark の IT分野の知識に加え、その事業経営に関する知識も身につけることが大切だと考えている。
Howe氏は、Teradata Warehouse の運用効率のおかげでより広範な課題への取り組みが容易になったと考えている。
「Teradata はしっかりと動いています。他社と比べ Teradata の場合は‘標準的’DBA作業がそれほどないので、余った時間を使って会社のビジネス部門に関し、どのようにデータを活用したいのか、データに対してどのようなクエリーを出してくるだろうか、索引の使用か SQL の書替えでどのような改善を図れるかといったことの理解に努めることができます」
毎日、Howe氏がワークステーションの電源を入れた瞬間から午後3時30分にログオフするまで依頼はひっきりなしに寄せられる。そのログオフが必ずしも Howe氏の一日の終りではない。時には、時間外に開発や本番関連の技術的問題に対処する必要がある。もちろん、それも DBA の仕事の一部だが、Teradata の進歩のおかげで、時間外の依頼が過去のものになる日も近いだろう。
Keith Ferrell : OMNI誌前編集長、ガバナンスおよびウェブ企業に関する著作、講演、コンサルティングで活躍中。
|
Teradata の Analyst Pack に含まれているウィザードは、このパッケージが複雑なクエリーの作成および最適化を目的としているため、索引付けや統計収集/再収集に対応できる設計になっている。
Teradata Index Wizard(索引ウィザード)は、データベース分析の簡単かつ自動的な実行に向けてユーザーをステップ・バイ・ステップで案内する。ワークロードの状況に合わせて副索引の選択が行われ、システムパフォーマンスの最大化を図る。
ワークロードは、特定のニーズに合わせて構成することも、現在のオペレーション状況から確定することもできる。Index
Wizard は、ユーザーの指定に基いて索引分析を実行する。このツールを利用すれば、ユーザーは適切な推奨索引を検証し自動的にそれをデータベースに付けることができる。
Teradata Statistics Wizard(統計ウィザード)は、統計の識別および自動収集/再収集により、データベースのパフォーマンスを大幅に高める。このウィザードは、抽出したルールに基いて効果的な統計収集に必要なジョブの推奨リストを生成する。そのリストの各項目にはチェックボックスが付いているため、必要とする或いは希望する各統計収集/再収集ジョブの最終的選択は 1回のクリックで済む。このジョブのスケジューリングも同様に簡単である。
統計収集/再収集ジョブの推奨は、収集された当該統計の経過日数や前回統計収集時点からの経過日数に基いて行われる。また、テーブルサイズの拡大率や前回統計収集時点以降に追加/削除された行数に基いて行われることもある。
この 2つの Teradataウィザードは、クエリー実行プランを図表化する Teradata
Visual Explain、より大規模な本番環境のダイナミックスと諸要件を予想できる Teradata System Emulation Tool など、Analyst Pack に含まれるその他のツールとシームレスに一体化している。
Copyright (C) Teradata Magazine - June 2004