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ホーム > 導入事例 > Teradata EDW Case Study > 三菱UFJニコス株式会社 第1回

三菱UFJニコス株式会社

顧客のロイヤルティ向上と競争力強化に向け
多彩な顧客情報をデータウェアハウスに統合
〜 ビジネスを拡大していくための情報基盤、エンタープライズ・データウェアハウスを構築 〜

塩野 譲 氏

三菱UFJニコス株式会社
執行役員
事務システム本部
副本部長
塩野 譲 氏

背景

顧客のロイヤルティ向上に対する取り組みの中で、スピーディなサービス提供の実現と、顧客管理システムに関わる高コスト体質の改善が求められていました。

目標

あらゆる業務に必要な顧客情報を「顧客情報統合DB」に集約し、一元的に管理することを目指しました。それにより、従来以上に精度の高い CRM を実現し、同時にシステム運用管理に関わる負担を軽減しようと考えたのです。

結果

日本テラデータ の Teradata を導入したことにより、これまで以上に精度・鮮度の高いデータに基づいたマーケティングが可能となりました。 また、システム性能向上による運用面の改善がスピード経営の実現につながっています。

菊地 忠良 氏

三菱UFJニコス株式会社
システム部
池袋システムセンター
システム開発
第2グループ長
菊地 忠良 氏

馬渕 雅巳 氏

三菱UFJニコス株式会社
CRM推進部
CRM統括グループ長
馬渕 雅巳 氏

会社概要

2005年10月1日、日本信販とUFJカードの合併によって設立された、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核を担う企業です。会員数、事業収益、取扱高を始めとする指標においてトップの地位を確立し、クレジットカード業界では最大の事業規模を誇っています。

経営面では、消費者信用産業のパイオニアである日本信販の「NICOS」と、高い信頼性に基づく金融サービスを展開してきた「UFJカード」の強みを融合。顧客一人ひとりに向けた商品・サービスをスピーディかつダイナミックに展開することで、個人向けの金融・決済サービス分野における「リテールファイナンス No. 1」を目指しています。

課題

カードが消費者の主要な決済手段として定着する中、堅調な成長を続けるクレジット業界。しかしその一方で、年会費の無料化や各種ポイント制の導入など、顧客の“メインカード”の地位獲得をめぐる競争はますます熾烈化しています。

「厳しい環境下で競争優位性を確立するためには、高品質かつスピーディなサービスの提供によってお客様のロイヤルティを高めることが重要です。もちろんそれと同時に、コスト構造を転換させながら収益力の向上を図っていくことも、当社の大きな課題だといえるでしょう」と、三菱UFJニコスで執行役員を務める塩野 譲 氏は説明します。

こうした課題を解決する上で、例えば入会審査における顧客の信用度測定の精度を高め、リスクとリターンを正確にコントロールすることや、購買履歴により個々の顧客に適合したマーケティング戦略を実現する CRM展開は、重要なテーマでした。また、ビジネスの根底を支える顧客管理システムに関わる高コスト体質の改善もあわせて求められていました。 「これらのニーズに応えるためには、マーケティングや審査といった特定業務に閉じたものではなく、あらゆる業務に必要な情報を網羅した“横串的な”データベースを新たに構築し、全業務の基盤とすることが必要だと考えました」と、同社システム部でグループ長を務める菊地 忠良 氏はいいます。

ソリューション

元々、顧客情報の管理に関しては、同社の一方の前身である日本信販が、1999年に顧客データウェアハウスである「DBM」と呼ばれるシステムを構築し、以来、運用を続けてきました。しかし、旧システムではマーケティング業務や経営分析業務で良好なレスポンスを得るために、トライ&エラーによるチューニングを継続的に行う必要がありました。また、バッチ処理に多くの時間を要するため、月に最大で 2日程度のシステム休止日が必要であること、さらには業務の拡張、ノード追加に多大な費用と時間を要することも、このシステムが抱える問題点として指摘されていました。

一方、顧客審査業務に関しては、情報系のホストシステム上で審査情報をサマリデータとして抽出し、そのデータに基づいた指標を元に分析していました。このため指標自体が、非常に単純なものとならざるを得ず、ビジネスの進展に伴って精度の高いリスク/リターン分析が求められてくる中、より精度の高い審査分析を行いたいというニーズに応えられるものではありませんでした。そこで、顧客の明細データに基づく顧客分析を実現する審査DBの構築も重要な案件として浮上していたのです。

このような各要件を満たすため、同社では「Teradata」を中核としたエンタープライズ・データウェアハウスによる「顧客情報統合DB」の構築に取り組むことを 2004年5月に決定。同年 6月には、開発プロジェクトをスタートさせ、8月までの 3か月をかけて要件定義やデータ調査を行ったのち、9月から実開発に入りました。そして、12月に審査指標部分、2005年6月にマーケティング部分がそれぞれカットオーバーし、現在、システムは安定稼働を続けています。

このシステムでは、基幹系ホストシステムで運用されているカード会員業務、クレジット会員業務、融資会員業務の各顧客情報を、Teradataエンタープライズ・データウェアハウス用サーバー「Teradata 5380」 6ノード、計 14.6TB 上に統合。与信等の審査系業務、プロモーションやキャンペーンなどの営業系業務、あるいは経営・経理系業務に対して一元化された分析・業務基盤を提供しています。

導入効果

Teradata によって顧客情報統合DB を構築した成果は、まずデータ処理スピードの劇的な向上に現れています。例えば、日次バッチに要する時間も 4時間から 2時間へと半減、月次バッチ処理のためのシステム休止日も不要となりました。また以前なら、会員の属性や履歴情報を見てデータを抽出するような SQL処理の場合、1日経ってもレスポンスが返らないケースもありましたが、今は数秒から数分、最大でも 1時間でレスポンスが返るようになりました。 菊池氏は「こうした高い処理性能を、プロセッサのノード数やノード間でのデータの配置、あるいは物理的なデータモデルを意識することなく、ノンチューニングで維持できています」と語ります。つまり、パフォーマンスの大幅な向上が業務や運用管理の効率化、サービス時間の拡大など、システム運用面での多大なメリットにつながっているのです。さらに塩野氏は「従来、月半ばのバッチ処理が終わらなければ得られなかった顧客ステータスに関する情報も、月初 5日には鮮度の高い詳細なデータとして経営サイドに提供できるようになりました」と、システム運用面の改善がスピード経営の実現にも直結していると説明します。

また、顧客情報統合DB を構築したことで、従来に比べはるかに詳細な顧客情報の一元管理が実現したことも重要なポイントです。 これにより、現状分析結果に応じた顧客向けプロモーションの実施、そしてその実施結果の反映と効果測定を経て、次のプロモーションを決定するCRMの“クローズドループ”を顧客明細レベルで実現することが可能となりました。 さらに、同社 CRM推進部のグループ長である馬渕 雅巳 氏は「ターゲット顧客に対してよりタイムリーなプロモーションが行えるようになったことはもちろんですが、あらかじめ顧客ごとの情報を抽出しておいて、コールセンターでの応対に際してその顧客にフィットするサービス・商品を提案するための仕組みや、顧客クラスタに応じた請求書記載メッセージのバリアブル化を実現できました」と、柔軟な "One to One" マーケティングの展開にも手ごたえをつかんでいます。

Teradata採用の理由

同社の抱えていた様々な課題を解決するうえで重要なカギを握っていたのは、データベースの性能の問題でした。例えば、バッチ処理時間の遅延によるサービス時間の圧迫、定常的なチューニング作業に伴う運用管理作業の負担増大、さらにはレスポンス低下がもたらす現場の作業効率への悪影響が挙げられます。こうした従来のシステムにおける問題点のすべてを解決できる Teradata の性能が高く評価されたのです。これについて菊地氏は、「Teradata はデータウェアハウス専用に設計されたデータベースであるため、定型/非定型問わず検索処理が非常に速い。このことはベンチマークで十分に検証できました」と話します。

さらに、ディスクを追加した際にも、性能を考慮してチューニング作業を実施することなく、自動的に最適な性能が得られるスケーラビリティの高さも重要なメリットでした。菊池氏は「とくに、ディスク追加、ノード追加を行えば、拡張に応じてリニアな性能向上が実現できる点も、DBMS に対する大きなアドバンテージとして評価しました」と語り、顧客データ容量の肥大化に対し、高度な拡張性を備えている点をポイントとしてあげます。 そしてもう 1つ Teradata採用の決め手となったのが、その実績面です。馬渕氏は、「金融業界やカード業界における分析系の DBMS として、Teradata がこれまで培ってきた実績が群を抜いていた点も考慮しました」と、その実績から得られる安心感を強調します。

今後の展望

今回、Teradata によって、広範な業務データを明細レベルで収容した顧客情報統合DB を構築したことは、同社の将来的なビジネスニーズ拡大に向けたシステムのダイナミズムを保証するものとなります。 これについて塩野氏は、「当社がリテール・ファイナンス・ビジネスを展開していく上で必要な情報活用基盤(エンタープライズ・データウェアハウス)はこれでできあがりました。今後はこの基盤の上に、与信の仕組みの拡充や法整備への対応も含めて、さらなる収益向上を実現するための多様なモデルを構築していきたいと考えています」と、今後のビジョンを語ります。

三菱UFJニコス株式会社
本社 〒113-8411 東京都文京区本郷3-33-5
創業 2005年10月
資本金 1,017億1200万円 (2005年10月1日現在)
従業員数 5,070人
主な事業内容 日本信販とUFJカードの合併によって設立され、会員数、事業収益、取扱高といったクレジットカード関連指標で、業界トップの地位を確立。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFGグループ)のリテール部門の中核企業として、個人向け金融・決済サービス分野で「リテール・ファイナンス No.1」を目指し、ダイナミックなビジネスを展開しています。

下記のPDFファイルは、日経BP社の許可により「日経コンピュータ」2005年12月26日号、および「日経システム構築」2006年1月号に掲載された記事広告を抜粋したものです。無断転載を禁じます。

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