顧客の趣味・趣向や企業を取り巻く環境の変化に対応した顧客戦略を実現するために、ビジネス・アナリティクスによる情報活用の重要性は今後さらに高まります。このようなビジネス環境の中で、ニッセンにおける業務課題を解決するための情報基盤の整備とその効果による業務課題の解決、そして今後活用ニーズの高いビッグデータへの取り組みについてお話します。

カタログ、およびインターネットを利用した、衣料品、日用雑貨、家具などの通信販売で知られるニッセン。同社では、過去 20年以上にわたり、顧客や商品に関するデータを、HP-UX上で稼働する SAS によって分析し、受注や配送、返品から欠品対応、損益計算など、多様な業務において活用してきました。そのユーザー規模は増え続けており、1日あたり数百本のスクリプトが処理されています。
しかし近年、そのスクリプトの処理時間が年を追うごとに長期化するという問題が浮上していました。こうした課題を解消すべく、その実現に向けたソリューションを検討。具体的な目標となったのは、スクリプトの並行処理を実現することで、現在かかっている平均待ち時間を 0分にすることでした。ソリューションを慎重に比較検討した結果、最終的にニッセンの要請に応えたのが、テラデータの「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 5650 (Teradata Active EDW 5650)」でした。
ニッセンでは、Teradata Active EDW 5650 を中核にしたシステムの整備に着手。具体的には、HP-UX で動作してきた SAS の仕組み自体はそのままに、そのバックエンドに Teradata Active EDW 5650 を置き、SAS の In-Databaseテクノロジーを導入する形をとりました。つまり、フロントエンドの HP−UX上で稼働する SAS からのリクエストを、Teradata Active EDW 5650 でデータベースを使い処理をする形です。
ニッセンが事前に行った検証の結果、Teradata Active EDW 5650 の超並列処理(MPP)をフルに生かした高度なパフォーマンスにより、大幅にデータ処理スピードが改善しました。例えば、これまで数十時間かかっていたスクリプトも、Teradata Active EDW 5650 を使って In-Database化することで、数分で完了することがわかりました。さらに検証においては、サーバーを高負荷の状態にしたテストも実施しています。CPU の利用率を 70%〜 80%の状態にして、同じスクリプトを動かしてみたところ、それでも変わらず数分で完了するという劇的な効果が得られたのです。
Teradata Active EDW 5650 を活用したニッセンのシステムは、2011年 11月に本格稼働を開始し、数多くの従業員がこの新システムを各自の業務において広く活用しています。本番稼働においても、検証で確認された高度な処理スピードが問題なく発揮されており、仮に大量の分析リクエストが一時に集中するようなことが発生しても、高いパフォーマンスを常に維持できる環境が整いました。結果、ニッセンでは作業効率の大幅な改善と PDCAサイクルの迅速化、分析精度の向上といった成果を享受しています。
こうした成果を踏まえてニッセンでは、Teradataデータウェアハウス(DWH)の活用による、さらなるシステムの拡充に向けた展望も描いています。今回、同社が Teradata DWH を適用したのは、主にアドホック分析を行うためのシステムでしたが、そのほかにもニッセンではキャンペーン管理などを行うコンタクト管理システムや他の BI環境など、計4つの分析環境を展開しています。ニッセンでは、これらすべてのシステムを横断した統合データ分析基盤を Teradata DWH によって実現していく考えです。
これにより、これまで各システムで個別に管理していた分析のプロセスや結果を共通の基盤上に集約でき、システム効率がさらに向上することに加え、同一顧客に対するアプローチも、各チャネルにおいて全社的に一貫性のとれた形で行っていくことが可能になるとしています。またこうした基盤の構築が、ビッグデータの活用にも役立つと同社では捉えています。ビジネスを支える統合データ分析基盤の実現に向け、Teradata DWH への期待はますます高まっています。
(本事例は、国内最大級のデータウェアハウス・コンファレンス「Teradata Universe Tokyo 2012」のセッションで発表された内容です。)
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