

同社は、兵庫県西宮市に本社を置く、加工食品、冷凍・チルド食品、菓子類等を取り扱う総合食品ホールセラーです。本社、東京本部及び全国に営業32拠点、物流センター40拠点による事業展開は国内でも屈指のものです。また、消費トレンドを先取りする形で、これまで「カンピー」シリーズや「グリーンウッド」といったプライベートブランドも多数開発し、自社工場や協力工場で一貫して生産を手がけることにより、高品質、低コストの商品を提供しています。
同社を取り巻く事業環境は、生き残りをかけた競争下にあり、この状況を生き抜くために、次のような課題に取り組む必要がありました。
また、これらを実現するための方向性導出の切り口として、管理会計(財務諸表、経営指標)、採算管理(販売管理、損益管理)、物流費管理の各システムを新たに構築する必要がありました。特に採算管理として、日々リアルタイムによる売上総利益、営業利益の把握、計画の進捗把握、計画との差異分析とそのフィードバックの実現が重要課題としてあげられました。
同社の「データウェアハウス新商流システム」構築において、膨大な明細データの活用、情報集計期間の多様化(期、四半期 月、日、随時)、レスポンス/処理の高速化及びリアルタイム化を実現する必要がありました。また、今後更に増加することが想定されるユーザー数や、多様化する検索/分析要件にも対応していく必要がありました。そこで、Taradata RDBMSを採用し、「データウェアハウス新商流システム」構築を実施し、上記課題の解決に取り組みました。またハードウェアとしては、Teradataサーバー(2ノード)を採用し、そのディスク容量は2.8TBにのぼります。 これらのシステム導入により、以前までは数時間後にしか出なかった出力結果が、数十分後にデータウェアハウス上で出力可能になり、また検索レスポンスが大幅に改善されました。
基幹システムで発生した取引情報を発生都度Teradataに取り込み、逐次更新することで、リアルタイムに全社から担当者、得意先、仕入先ごとの売上総利益、営業利益の把握/管理を実現しています。また、新会計システム(SAP)との連動により、得意先別、仕入先別の費用把握を実現したことで、各組織階層における役割責任に応じた費用管理情報を取得/管理でき、利益を圧迫しているコスト構造の把握とその是正を行うことが可能となっています。
計画データも費用と同様に、得意先、仕入先に細分化(配賦処理)し、それを営業日按分することで、理論上の売上総利益営業利益の把握を可能とし、理論上の数値と実績とを対比可能にしています。その差額がアラームとなり、計画の見直し、原因追及等のアクションを行うことができるようになっています。
また、各担当者の目的/ITリテラシーに応じた情報照会ツールとして活用中の非定型検索ツール「Access Navigator」に加え、簡単な操作で分かりやすい情報の提供、集計の高速化を実現するために定型検索ツール「Tera
Web Report」を導入しています。定型帳票数は、ドリルダウン画面を含め145画面あり、問題点の発見、分析、確認を進めていくことが可能です。合わせて、多次元分析としてOLAPツール「PowerPlay
Web」を導入し、経営層から現場担当者まで適切な情報提供を実現しています。現在、同システムへのアクセスユーザー数は約800人です。また、ピーク時のアクセス件数は、約12,000回/月を超え、システムの導入が間違いの無いものであったことを物語っています。
同社では、膨大な明細データを蓄積/管理でき、あらゆる切り口での集計/分析が可能であること、またその処理/検索レスポンスの高速化が実現できることを前提にデータウェアハウスの導入を考えていました。このように同社が考えていたデータウェアハウスの構築と運用において豊富な実績と経験を持っていたことがTeradata採用の大きな理由でした。また、ビジネスニーズに応じて拡張できる柔軟性があること、及びデータウェアハウス運用管理が容易なことも採用理由の一つでした。
現在、専任のデータウェアハウス管理者は置いておらず、また今後益々増加する複雑な分析要求と更に求められる応答レスポンスの高速化にも十分対応できると考えています。現在、このデータウェアハウス新商流システムは、基幹システムの一部としてなくてはならない存在となりました。今後のシステム拡張への対応及び安定稼動運用が必要となってきますが、それにもTeradataのシステムは十分対応ができると考えられています。