
同社は、事業領域を主に住宅事業、環境・ライフライン事業、高機能プラスチックス事業の3つに定めて21世紀に向けた成長のための戦略を実行しています。売上高は約8,000億円(2004年3月期)、グループ企業は200社に及びます。また、「一緒に暮らそ、セキスイと。」というキャッチフレーズで企業理念を表しているように、5つのステークホルダーである、お客様、株主、従業員、地域社会、地球環境の期待に応え「いい企業」として成長を続けることを目標にしています。
同社の新経営ビジョン「GS21」の中で、同社は積水化学グループのトータル会計システムを構築し、経営・管理業務の工数低減と仕事の質向上を目指していましたが、1976年から稼働している既存会計システムでは次のような問題点があり、機能アップも限界に近づいていました。
またトータル会計システムの構築にあたっては、次の業務プロセスの改革に取り組む必要がありました。
また、連結決算の早期化と連結経営に役立つタイムリーな情報提供が必要でした。
同社は、超並列コンピュータのTeradataサーバーおよび Teradataデータベースをプラットフォームに採用し、データウェアハウスを中核とする新会計システム「Next-AIS」(New Extensive & Thoughtful Accounting Information System)を構築することにより、問題点の解決と、トータル会計システムの構築を図りました。構築にあたってはERP統合パッケージも検討しましたが、狙いとする問題点の解決と改革を実現するには不充分だった為、データウェアハウスを中核としてシステムを自社開発しました。

「Next-AIS」システムでは、ホストコンピュータからは販売・購買データを、業務系サーバーからは伝票入力データや営業入金などの会計データを、日々データウェアハウスに取り込みます。このように取引明細と仕分けデータを一元化して発生毎に蓄積することにより、情報活用には必須のデータのドリルダウン検索が可能になりました。 また、ユーザー自身が必要なときに必要な条件でPCからデータを検索することができる非定型検索機能と、その結果をExcelで2次加工して資料が作成できるEUC機能を用意しました。従来は紙で出力されていた情報が画面上で照会できるようになり、ペーパーレスが実現しています。また、帳票は電子化しCD-ROMで保存しています。 社内の情報インフラ整備ともあいまって、データウェアハウスに蓄積されたデータには本社、事業本部、支社、営業所、工場、研究所、関連会社などのユーザーがアクセスしています。積水化学グループでは様々なコンピュータが稼働していますが、会計に関しては積水化学本体も関連会社も全て「Next-AIS」システムで一括処理を行うことができるようになりました。 例えば、販売については関連会社では日々受注データを入力するだけとなり、販売管理や決算は「Next-AIS」で処理されるようになっています。総データ件数は2年間分で約2億万件以上、ユーザー数は約1,500人、画面数は300です。ピーク時の検索頻度は8,000回/日にものぼります。 また、「Next-AIS」のコアシステムと関係会社のシステムとを接続する為のインタフェース及び、連結決算システムを構築しました。その開発を終えた段階では積水化学グループの内、197社の会計システムが一元化され、連結決算の早期化が実現しています。
同社では、トータル会計システムの構築に伴うデータ量やユーザー数増加に対してシステムをスケーラブルに拡張することが可能なことや、投資を保護できることを条件に考えていました。結果として、同社はTeradataの大容量データウェアハウスの構築に関する豊富な導入実績と経験を評価し、導入にいたりました。 また、Teradataが提供するIBM基幹系ホストとのチャネル接続ユーティリティとジョブ管理ツールにより、データロードの効率、運用効率などが向上するうえ、保守や運用管理が容易であること、大容量明細データの非定型検索に対する高速なレスポンスが得られることなども、採用の理由としてあげられています。