ホーム > 導入事例 > Migros Turk T.A.S. (トルコ)

1954年にSwiss Migros Cooperatives UnionとIstanbul Municipalityの共同事業として創設されたMigros Turkは、1975年Kocグループに買収されて100%トルコ企業になりました。現在、Migros Turkはトルコ国内国外36都市に450店を展開し、同国小売業界のトップを占める企業となっています。2000年度に売上高10億ドルを記録したMigrosは、ここ10年間、年率25%という驚異的な成長を続けています。年間の顧客販売取引は1億5000万件にのぼります。この巨大小売企業は、近い将来トルコの全都市に店舗展開することを計画しています。1996年以来、同社のRamstoreチェーンはバクー、アゼルバイジャン、モスクワ、カザフスタン、そしてブルガリアのソフィアに出店してきました。現在、Migrosの子会社は4ヵ所のショッピングセンターを含め合計21店舗を運営していています。Migrosは、これらの国々で店舗を増設する一方、CISおよび東ヨーロッパ諸国への投資拡大も計画しています。
顧客サービスを改善するために、10年以上にわたって最新技術を店舗に導入してきました。1990年以来、同社はNCR製品によってPOS、電子棚ラベル、ネットワーキングなどのストアオートメーション・ニーズを満たしてきました。また、セルフチェックアウト、店内キオスク、携帯データ端末により在庫補充システムなども導入しました。
同社はいくつかの業界初記録を有しています。たとえば、組織的な小売方式、バーコード・システム、そしてごく最近はトルコの小売企業として最初にデータ・ウェアハウスを導入しました。
Migrosは、拡大目標を達成するために、店舗の売上と顧客情報を一箇所で迅速に分析するシステムを必要としていました。具体的には、同一データベースに全国の販売データを収集して過去の顧客データを比較し、年度ごと、地域ごとの販売推移を知る必要がありました。1996年、Teradataはリレーショナル・データベースシステムの構築をMigrosに提案しました。
1997年より以前、Migrosは、非リレーショナル・データベースおよびPC環境で現場業務および経営情報ニーズに対応していました。このシステムにはクエリーおよび分析機能がなく、また顧客データを1年以上保持できなかったので、毎年のデータを別のシステムディスクに保持しておかなければなりませんでした。IT部門は、ユーザーからデータ要請があっても、タイムリーに対応することができませんでした。地域別販売情報は、別のサーバーに保存されていました。商品、サプライヤー、価格、プロモーション、経理、物流倉庫との取引等の情報は、他のシステム(Unisys-A11)に保存されていました。
もうひとつ解決しなければならない分野として、サプライおよびデマンド・チェーンの運営がありました。1994年の65店舗から今日の450店舗に至るまで、年々店舗が増加する中で、経営はますます複雑になっていました。
データ・ウェアハウス担当マネジャーTiryal Demirkilinc氏は次のように話しています。「適切な商品を適切な店舗にタイミングよく提供することがますます重要になってきました。当社は、特定の店舗または地域で必要とされる商品とその数量を正しく予測するために、過去の詳細な販売データを保存する環境を改善する必要があったのです」 IT、研究開発、販売&マーケティング、および企画部門のスタッフから構成されるチームがアプリケーションを決定し、データウェアハウス戦略の優先順位を決めました。 Teradataのプロフェッショナルサービス・コンサルタントが、ウェアハウスに関するビジネス目標策定の手助けをしました。開発段階では、特にセグメントの定義において、MigrosのITチームがTeradataコンサルタントと密接に協力して、データベースの構造とプロセスを開発しました。開発段階が終わると自力で新しいアプリケーションの開発を続けました。
Teradataの支援により、いくつかのビジネス要件に取り組みましたが、そのうちでも最も重要な課題は、パフォーマンス、スピード、およびデータの可用性でした。また店舗の増収増益を実現し、顧客満足度を高めて競争力を強化するために、データを深く分析できるシステムを必要としていました。
1996年、Teradataデータ・ウェアハウスが導入されました。これで実現したデータ統合により、ITおよびビジネス・レベルで多くのメリットがもたらされた、とDemirkilinc女史は語っています。
「Teradataプラットフォームに移行することによって、私たちは全国の販売、プロモーション、および顧客取引データを統合することができました」Teradataのソリューションにより、デマンドチェーン運営は強化されました。サプライヤーは、Migros B2Bウェブサイトにアクセスして過去の販売および毎日の在庫情報を調べ、在庫の少ない店舗や地域、あるいは過剰在庫を処分するためにプロモーションが必要な店舗または地域を把握することができます。
見込み客を発見してワンツーワン・マーケティングを実施していく手助けとして、Migrosはロイヤルティカード・プログラムが必要でした。そのようなプログラムは長年必要とされていましたが、Teradataを導入する以前は、それをサポートする技術的環境が整っていなかったのです。強力なTeradataデータ・ウェアハウスを導入した結果、1998年に“Migrosクラブカード”を開始しました。現在、カード保有者は380万人以上を数えます。
1999年、商品引換券、クーポン、および個人情報を活用して店舗に顧客を集め、顧客関係を築くことを目的として、NCRキオスクを導入しました。Teradataデータ・ウェアハウスは、それをいっそう有効に活用することにも役立っています。キオスクで利用される顧客情報はTeradataから供給される顧客の購買情報を更新することができます。ロイヤルティクラブ会員は、キオスクを通じて自分のセービングチェックを印刷できます。また、店内でロイヤルティカードを使って商品の値段を調べたり毎月更新されるセービングチェックを検索することができます。
クラブ会員がカードを使ってキオスクの使用を開始すると、キオスクから個人向けメッセージが出されます。顧客の誕生日が近づくと、顧客のログオン時に、キオスクから自動的に“ハッピーバースデー”のメロディが流れます。
アイテム毎、店舗毎の日別販売情報は別のサーバーに入力されて、在庫とそのプロセスが毎日更新されます。そして、品目、サプライヤー、プロモーション、価格データを含むソース・データが、毎日Teradataシステムにロードされます。
またMigrosは、1997年にトルコ初のバーチャル小売サイトを立ち上げました。 現在このe-コマース・サイトはKangurumと呼ばれ、150、000人の会員、70の店舗、および55,000点のSKUを持つバーチャル・ショッピングモールとなっています。
| TheTeradata Warehouse | |
|---|---|
| ハードウェア |
Teradata 5200サーバー 2Node,
2 TB Disk |
| ソフトウェア | Teradata RDBMS V2R3 Teradata・ユーティリティ:FastLoad, MultiLoad, FastExport, T-Pump, Queryman ストレージ・ユーティリティ:ASF2 |
| プロフェッショナル サービス |
導入サービス データ・ウェアハウス・コンサルティング 論理データモデル構築サービス |
| パートナー製品 | MicroStrategy 7.1.4 (Intelligence Server、Desktop、Web、Narrowcaster) |
Migrosは、Teradataデータ・ウェアハウスのおかげで、初めてその事業の全貌を知ることができるようになりました。現在、過去5年分の販売データと3年分の取引データを蓄積しています。これにアクセスするユーザーは約250人で、本部および地域のスタッフとサプライヤーが含まれます。社内的には、マーケティング、購買、経理、広報、店舗開発、研究開発、およびMigrosクラブ(ロイヤルティカード部門)のスタッフが、Teradataを使ってセールスプロモーションや顧客分析アプリケーションを実行しています。
「すべての店舗が本部と地域にオンラインで接続されているので、全店舗で直ちに価格更新を行うことのできる、効率的な流通システムが構築されました。私たちは、業務系システム・データベースとネットワーク運用マネジャーシステムの両方からTeradataデータ・ウェアハウスにデータを入力します。ネットワーク運用マネジャーシステムは、トルコ全土に展開している450店舗から販売取引データを毎日収集しています」(Demirkilinc女史)
現在、Migrosは、業務上必要な場合またはユーザーから要請があった場合、標準的クエリーおよびアドホック・クエリーに対応することができます。「私たちは、分析プログラムを開発してマネジャーに配布したり、企画や研究開発担当者に分析のための標準レポートやクエリーを提供したりすることが可能です」
データの入力は毎日行われ、スタッフが前日の販売を分析できるようにしています。近い将来、オンラインで販売データを入力して、実施中のキャンペーンについてその日のうちにニアリアルタイムで緊急対応できるようにする計画です。
「お客様の購買履歴や金額に従って、オンラインのプロモーションや価格設定を行えるようになると思います。私たちは、毎日の販売データをTeradataデータ・ウェアハウスから業務システムに入力しているので、その日の店舗在庫情報を業務システム上で把握することができます」(Demirkilinc女史)
現在、Migrosのロイヤルティカード業務、サプライヤーブランド・キャンペーン、ロッタリー・キャンペーン、およびB2BシステムはすべてTeradataデータ・ウェアハウス上で処理されています。
Teradataシステムは、 ロイヤルティクラブの運営、CRM活動、B2Bシステム‐デマンドチェーン・オペレーション、キオスクシステムなど、主要分野の業務効率を大幅に高めています。また、各種キャンペーンの実施と分析を容易に行えるようになったことで、利益の伸びにも大きく貢献しています。
2000年12月、Migrosは、店舗キオスクをチャネルとして、クラブ顧客向け1ヵ月間のマーケティングキャンペーンを実施し成功させました。このキャンペーンには、Gillette社トルコ支社の協賛を得て、以前同社の製品を購入したことのないクラブ顧客に無料製品クーポンを配布しました。Teradataを使って具体的な顧客グループを確認しました。
「キャンペーン月間中、キオスクの利用件数は56%増加し、カード保有者はほぼ倍増しました。お客様のクーポン使用によって、売り上げも伸びました」(Demirkilinc 氏)
Teradataの導入により、ウェブを介したデータアクセスもできるようになりました。同社の主要サプライヤー約150社が、B2Bインターネットサイトwww.b2b.migros.com.trを使って顧客オーダーのチェックと承認を行っています。これらのサプライヤーは総購入額の25%を占めています。またこれら業者は、同じウェブサイトを介してMigrosのデータ・ウェアハウスにアクセスし、それぞれの店舗ベースの毎日の販売を分析することができます。
Demirkilinc女史によれば、Migrosは全社一致でTeradataに決定したということです。「私たちはデータウェアハウス導入に当たってTeradata以外のプラットフォームを考えもしませんでした」
Teradataは、さらに深い顧客知識−サプライヤーの情報武装と同時にすべての顧客チャネルにわたる顧客のロイヤルティの改善を可能にするようなレベルの知識−をMigrosに提供できる適切なテクノロジーの組み合わせを提案しました。
最後に、Demirkilinc女史は次のように語っています。「将来的には、アクティブ・データ・ウェアハウス環境を拡充し顧客行動の分析を深めて、価値と収益を高めることを計画していますが、それには、キオスク、ウェブ、郵便、e-メール、SMS、コールセンターなど、当社の全顧客チャネルについて収益性のあるCRMアプリケーションの決定も含まれます。結論として、TeradataはMigrosにとって高性能システムであることが実証されました。当社のマーケティングその他スタッフに、顧客に関する適切な情報をタイムリーに提供してくれるので、顧客サービスを迅速に改善することができます。Teradataシステムは、顧客関係を強化し、競争が激化しているトルコ小売業界でシェアを拡大するという当社の戦略にとって、中心的な役割を担っています」