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Royal Bank of Canada(カナダ)

顧客の価値計測に基づいて
CRMおよび組織改革を推進します

背景
同行は1997年初めから、CRM戦略のどの部分に一層力を入れるべきか検討してきましたが、競合銀行も力を付ける一方テクノロジーの進歩や行政の枠組みによる各銀行横並び状況の中で厳しい競争を生き抜くために、一層きめこまかな顧客中心の対応をする必要がありました。
目標
同行では、検討の結果、差別化を図るためにCRMを実践する目標をたてました。同行のリレーションシップ・マーケティング担当 Cathy Burrowsシニア・マネジャーは同行のCRMの重要課題について、「他行との差別化を図らないと取り残されてしまいます。当行の顧客は、当行が顧客と完全な関係を築く努力をすることが差別化になると言っています。これこそ、当行が実行している戦略です。顧客情報の利用、すべてのチャネルでの販売プロセスおよび利用するテクノロジーを統合し顧客のための完全なソリューションを構築できる銀行が、真の意味で長期的に優位に立つことができます」と語っています。
結果
Teradata Value Analyzer の導入により、各顧客の価値を計測することが可能となり、CRMの成功に重要な役割を果たしました。サービスや商品、コスト管理、価格設定およびマーケティング改善に非常に役立っています。

会社概要

Royal Bankはカナダ最大の国際金融サービス・グループで、パーソナル/コマーシャル・バンキング、資産管理、コーポレート・バンキング、インベストメント・バンキング等のサービスを提供しています。同行は、その主要子会社(Royal Trust, RBC Dominion Securities, Royal Bank Action Direct等)を合わせると、約52,000名の正社員を抱えています。Royal Bankは、1,400以上の店舗、4,000台以上のATMに加えPOSターミナル、テレフォン・バンキングおよびインターネット・バンキング等により1,000万人以上の顧客にサービスを提供しています。

課題

同行は1978年に顧客データの収集を開始し、これらのデータを整理統合して顧客の対応や支店などで利用しています。同行は、1990年代の初めにデータウェアハウスで顧客のセグメンテーションを実施し、利益を基準に3つのグループに分類しました。これは顧客に区分コードを付けるという画期的方法でしたが、現場の行員がそのコードを各自の主観で解釈したため銀行全体としての一貫した戦略的対応に欠けてしまったという問題がありました。更に、このシステムでは事前対応型のアクションを取ったり、実績を測定したり、予測モデルを作成したりすることができないという欠点もありました。
1997年初め、同行はCRM戦略のどの部分に一層力を入れるべきかを判断するためギャップ分析を行いました。この分析により、顧客が何を望んでいるかが明らかになりました。顧客は何時、何処で、どんな方法で銀行にコンタクトしても、銀行が顧客を十分理解し顧客のニーズを予測した上で丁寧に対応してくれるような関係を望んでいました。顧客がコールセンターを利用したり来店してローン、預金その他どんなサービスを希望しても、銀行が個々の顧客のニーズに応えてくれる完全な関係を望んでいました。

ソリューション

Teradataは、既に同社のシステムを利用していた同行へ「Teradata Value Analyzer」を提案しました。同行の Cathy Burrows氏は、「Teradata Value Analyzerの構造およびコンセプトは、他のベンダーとはかなり異なっています。行動モデルであり、取引データを活用して口座別の価値メトリックスを作成します。このメトリックスは、個人の顧客に利用できるだけでなく全行のいろいろなレベルで展開できる柔軟性と簡潔性を備えています」と言っています。
Value Analyzerは、従来のトップダウン的な見方ではなくボトムアップ・アプローチであり、口座を最も基本的な測定単位とし、それを出 発点としています。同行はValue Analyzerが作成した口座レベルの利益メトリックスを各口座または組み込んだ一連のイベント識別子に基づいて集計し、利益をいろいろな角度から見ることができるようにしました。

Teradata Value Analyzerは、収益、経費およびリスクに関する下記のような5つの要素を利用します:

  • 資金粗利益
  • 役務収益(手数料他)
  • 直接経費
  • 間接経費
  • リスク引当

既に過去3年間、同行はTeradataを利用して毎日顧客取引データをセントラル・データウェアハウス・システムに蓄積してきました。同行は、同行にとっての各顧客の価値がイベントの種類とその頻度、口座残高およびチャネルの利用状況により異なることを認識しています。

Teradata Value Analyzerは現行Teradataプラットフォームを活用し、また顧客イベントを口座別利益計算に含めました。同行のデータウェアハウスはすべての情報エレメントを格納しており、マーケティング情報ファイルを利用して口座と顧客の関係を把握することができました。
Cathy Burrows氏は、「Value Analyzerが作成するような高度な口座別利益メトリックスを多数の顧客、口座およびビジネス・ルールについて作成するには、非常に強力な処理能力が必要です。しかも、情報を基に効果的なアクションが取れるよう短時間で処理できなければなりません。Teradataプラットフォームがなければ、価値計測プロセスをこんなに早くかつ効果的に導入することはできなかったでしょう。Teradataは、期待通りの性能を備えた強力なプラットフォームです」と語っています。

導入効果

Royal Bank内のユーザーは、下記のような目的でTeradata Value Analyzerを利用しています:

セグメンテーション向上

同行では900万人の個人顧客を、金融嗜好/行動要素、現在および将来の収益、購入予想、他行に奪われる可能性、良く利用するチャネル等に基づいて区分けしています。そして、各セグメントおよび各セグメント内の数百の下位セグメント別に戦略を立案しています。この究極の目的は、ワンツーワン・マーケティングです。顧客対応戦略を小さな顧客グループ単位でテストし何がうまく行くか、何がうまく行かないか判断することができます。
Cathy Burrows氏は達成した成果について、次のように語っています:
「Teradata Value Analyzerによって、顧客価値測定を再定義しライフステージ単位のセグメンテーションを改善した結果、同行はマーケティング活動と全行のリレーションシップ・マーケティング・プログラムをすり合わせ、顧客との新しい関係をサポートできるようにしています。これらの変更は、顧客の将来の収益性を考慮した関係を確立する戦略的投資の決定や他行に奪われそうな顧客の優先順位決定に反映されています。また、顧客セグメントごとに同行に対する顧客の支出割合や戦略的価値を評価したり、今後のビジネス・チャンスを捉えるプログラムを導入しました。
更に、このように正確且つ簡潔な顧客資産の価値評価により、すべてのマーケティングおよび販売活動における意思決定ならびに報告プロセスを合理化することができました。このような改善は、チャネル管理戦略、サービスおよび商品の開発並びに顧客別価格設定 に重要な意味を持っています。」

営業部員の権限強化

顧客価値計測を有効利用するためには、銀行は現場の行員がユーザー・インタフェースを介してこのアプリケーションにアクセスし日常の活動に組み込めるようにする必要があります。同行では、営業部員が各顧客の価値に基づいて顧客を積極的に勧誘し顧客と話し合うことができるようにしています。これにより、本当の意味での顧客管理が可能になり、個々の顧客に合った勧誘を行って顧客との絆を一層強化することができます。

商品価格設定改善

顧客別に収益貢献度を正確に把握することは、個々の顧客に合わせたリレーショシップ価格設定のために必要です。不動産融資や投資証券等の商品について一律の料金設定を廃止することにより、直ちにその効果が現われました。

顧客の生涯価値および正味現在価値(NPV)測定

現在および過去の顧客価値計測を利用することにより、銀行は顧客のライフステージの変化等顧客の要素を考慮して顧客セグメンテーションを一層高度な方法で評価することができます。Richard McLaughlin氏は、「現在の価値から将来の価値を重視する方向へ前進しました。顧客の現在の価値と短期的および長期的な将来の価値を区別できることが重要です。このようにして、顧客との関係を管理し適切な 商品を顧客の人生の適切な時期に提案できるようにCRMを具体化することができます」と語っています。

行動リスクを考慮

Cathy Burrows氏はリスク管理で大きな効果があったと話しています。
「Teradata Value Analyzerにより、顧客および顧客の投資ポートフォリオについてリスク管理モニタリングおよびモデル作成に役立つ新しい見方が確立されました。同行は、行動リスク・モデルおよび予想クレジット損失を統合しました。これにより、モデルを常に改良し「マーケット・シェア測定」から「顧客の価値測定」へと基本的なパラダイム・シフトを実現することができました」と語っています。
更に、顧客価値測定モデルと関連して下記の2つのモデルを導入することに成功しました:

  • 顧客離れの危険度−他行に奪われそうな顧客
  • プロペンシティースコアリング−購入、債務不履行

Teradata を採用した理由

ベンダー各社がいろいろな製品を提案し、またRoyal Bankも自行で開発できる力があるのに、何故TeradataのValue Analyzerが選ばれたのでしょうか。Teradataは企業客先に絞ったビジネスで蓄えた優れた専門知識を客先のために活用することができるからです。Cathy Burrows氏は同行のCRMプログラムにおけるValue Analyzerの果たす役割を重視し、「Value Analyzerは、顧客情報や顧客の行動、顧客との関係を理解し評価する重要な基本アプリケーションです」と言っています。 同行は、プロジェクトに対するTeradataの明確な手順を踏まえたアプローチ(事前の環境評価、フィージビリティ・スタディそして段階的実行手順)を高く評価しました。

今後の計画

同行は、顧客価値測定を最終目的ではなくプロセスと見做しています。従って、マトリックスやルールを他の分野にも適用するだけでなくデータ・ソース、マトリックスやモデル統合を引き続き改善していきます。同行の顧客価値計測モデルは将来へ向けての道程であり、カード・サービス、投資信託その他のバンキング・ビシネスにも近い将来適用する予定です。現在、いろいろなチャネルを介したサービス提供コストを評価したり、特に支店営業をサポートするため、チャネル原価計算モデルを構築中です。同行が引き続き前進し理想のCRM(個々の顧客マーケット)に一歩でも近づくためには、予測 "what-if" モデル作成が重要になります。

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